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2017年 5月取材 パレスチナ難民キャンプとユダヤ人入植地の問題

【紛争地取材アーカイブ「パレスチナで何が起きているのか」2017年5月 パレスチナ・ヨルダン川西岸】

2017年5月22日、アメリカのトランプ大統領(当時)はイスラエルのネタニヤフ首相と首脳会談を行い、翌23日にはパレスチナ側に足を運び、パレスチナ自治政府のアッバス議長と会談しました。頓挫していた和平交渉の再開に向けて仲介役を買って出た形です。

この当時、中東支局長を務めていたTBSの村瀬健介記者(現ニュース23フィールドキャスター)がヨルダン川西岸、ベツレヘムにあるパレスチナ難民キャンプで取材したのは、84歳のアブドルマジードさん。
15歳のときにイスラエル軍に故郷を追われ、難民キャンプに逃れてきました。いつか家に帰れると信じて70年近くもの年月が流れました。

難民の帰還問題のほかにも解決すべき大きな問題が、いわゆる「ユダヤ人入植地」の問題です。ヨルダン川西岸は「パレスチナ自治区」と決められた場所です。しかし、イスラエルはそこにユダヤ人の入植地を作り、40万人近くが暮らしていました。(取材当時)

村瀬記者が訪れたのは入植地の住人でアメリカ・ニューヨーク出身のレニー・ゴールドバーグさんの自宅。レニーさんの頭の中にはパレスチナ人との共存という考えはありませんでした。

「唯一の解決方法はアラブ人を追放することです。それしか解決方法はありません。彼らがいる限りテロが起きます」と語ります。

また、入植地の近くではパレスチナ側からのテロに備えるとして訓練が行われていました。入植地の一般住人にもテロ対策の訓練が行われていました。

訓練施設の経営者 シャロン・ガット氏はこういいます。
「イスラエルでトラックを暴走させてテロを起こそうとしても3秒で殺されますよ。ここではみんな訓練されていて武器を使えるからです」

入植活動をやめない限り交渉には応じないと主張してきたパレスチナ側や
国際社会の批判をよそに入植地では新たな住宅の建設が続いています。

(この動画は2017年5月23日 news23で放送した内容です)

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