「アウトドアで防災を考える」、前回は避難生活で健康を維持するために役立つ「簡易ベッド」についてお伝えしました。今回は、簡易ベッドと合わせて使うことでさらに快適に過ごせる「マットレス」を紹介します。
災害が発生し避難を余儀なくされたとき、体を休めることが重要になります。簡易ベッドと合わせて使いたいのがマットレスです。様々な種類がありますが、すべてにメリットとデメリットがあります。
日本赤十字秋田短期大学の及川真一さんは「アルミシートはよく避難所で時間がたってから支援物資で届くことが多いと思います。これを持って避難所に行くというのも結構大変になります。実際には、ないよりはあったほうが良いのですが、大きさや使用する場所によっては自分に合わないものが出てくると思います」と話します。
アルミシートは、丸くなっているものや折り畳み式など様々な種類がありますので、自分に合うものを選びましょう。
支援物資として届けられることがあるのがエアーマット。ポンプを使って自分で空気を入れるため時間や体力が必要で、負担になる可能性があります。
一方、昔は自分で空気を入れるタイプのマットレスがありましたが、最近は半自動タイプのものがあります。バルブを開けて膨らませてみると、思っていた以上に簡単に10数秒で膨らみました。
及川さんは「マットを選ぶとき、厚さがありますので、お好みで選んでほしいと思います」と呼びかけます。
自分で固さを調整することもできます。車で過ごす際にも使えますが、引っかかるなどして穴が開く恐れがあるので注意しましょう。
疲れた体を休めるために使い慣れた寝具を持ち込みたいという人もいるかもしれません。寝具とアウトドア用品では、どれだけ違いが出るのでしょうか。
例えば車に4人分の布団と食料を積むと、それだけでトランクはいっぱいになりました。一方、アウトドア用品を取り入れると、簡易ベッドや蓄電器、椅子・テーブルなどいろいろなものがコンパクトに収まります。好みの厚さ・固さのほか、どこで使うのかなどを考えて備えましょう。
及川さんは「災害が発生すると様々なストレスを抱えますので、特に“寝る”という行為は体力の回復にとても大切なポイントになりますので、マット・寝具関係をもう1回見直してみることは大切だと思います」と呼びかけます。
避難生活を送るときはもちろん、及川さんのように被災地で災害ボランティアとして活動するときも“車”が生活空間になることがあります。その際もマットがあると便利です。
しっかりと体を休めるために寝具を備えておきましょう。